[トップ オブ カリー]

 

<店の概要>

総武線市川駅のすぐそばにあるカレー屋。カウンター席だけの店で、カレーと定食を主に扱っている。値段はかなり安めでカレーライス400円。ボリュームもあり、学生を中心に人気があるようだ。TokyoWalkerの増刊「千葉の安くてうまい店」に掲載されていた。

<カレーについて>

値段とボリュームは、なかなかのもの。トッピング系のカレー屋で、チーズやカツ、変わったものとしては納豆や餃子などがつけられる。辛さは基本的に3倍の中辛だが、注文すれば10倍まで作ってくれる。全カレーがセットメニューというのもこの店の特徴で、サラダと味噌汁がついてくる。

<激辛道>

実はこの店、全国でもめずらしい「激辛20倍カレーを食べたらタダ」というキャンペーンをやっている。ココイチと同様、1300gカレーでも無料になるが、双方とも制限時間30分以内という条件を課せられる。まぁしかし30分は意外と長いので、要は食べられるかどうかという点だけで勝負は決まると思われる。

というわけで、激辛20倍カレーに挑戦すべく、はるばる市川駅へ。この日私は風邪をひいている上に、前日庄屋で朝方まで飲み会をやっており、さらに車の教習所に行くために早起きモードだったため、結構瀕死だった。体調不良は激辛道にとって最大の難敵。これはやばいかも、と思いつつも、いざ戦場へ。

カウンターに座り、店のマスターに注文。「20倍カレー」。すると、マスター少しいやそうな顔をしつつ、「失敗したら2000円」。なんと、罰金を取られるのである。そんなことは「千葉の安くてうまい店」には載っていない。なんということだろうか。ちょっと引いたが、まぁ、仕方ない。そうそう負ける気はしなかったので、それに応じた。

制限時間30分という事だが、基本的に、よっぽど熱いとか、量があるというような付加的な要素が加わらなければ、激辛カレーというのは食べるのにそれほど時間の掛かるものではない。いやむしろ、体が辛さを認識しきる前に食べきってしまわないと、不可能といえる。早期決戦が必定なのだ。だから、食べられるのならば30分は絶対に掛からないし、食べられなかったら3時間あっても不可能であろう。

さて、出てきたのはやけにライスの少ない、そしてカレー部分がちょっとはみ出した真っ赤な物体だった。

確かに、激辛カレーはライスが多いほうが辛味が押さえられて食べやすい。だから、店側としてはライスの量を極力押さえて、カレーで勝負する。うーむ。姑息だ。

真っ赤な物体は、確かに辛かった。何とか味がわかるレベルで、さすがにタダ、メーヤウの激辛チキンなんかよりもはるかに辛い。赤とんぼよりはまマシな気もするが、並べたわけではないのでよくわからない。

ただ、量が少ないというのは策としてはいまいちだったかもしれない。というのは、結局私はこれを5分程度で食べてしまったのである。汗一つかかず、水も飲まずに。先ほどの話とからむのだが、体が「辛い」と認識し出すには、実は結構時間が掛かる。辛いものに慣れていれば、それだけ辛さに対する耐性が出来ている。インド人が平気で辛いカレーが食べられるのも、韓国人が毎食辛いキムチを食べられるのも、慣れているからではないだろうか。

そんなわけで、タダでカレーを食べて店を出てきたわけであるが、店のマスターは終始無口だった。何か嫌なことでもあったのだろうか。

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