TOPへ  第2章 モスクワのクレムリンへ

第1章 出発(初日)

今回の旅の目的は、ロシアのモスクワとサンクトペテルブルグ。

実は完全なツアーは初めてなワケで。。

1.アエロフロート

神保町に引っ越してきてから初めての海外旅行。
上野にいる分には京成線から成田直行で良かったのだが、今回はT-CAT(箱崎シティエアターミナル)を使ってみることにした。

T-CATは地下鉄半蔵門線の水天宮前駅につながっている空港への窓口のような施設で、ここから2900円で成田まで高速リムジンバスが出ている。
鉄道より割高だが、すいているのと何より早く着くことができるのが魅力。
水天宮前〜成田で丁度1時間ぐらいで到着してしまう。今回、10:00成田集合だが、余裕を見たら何と8:30に着いてしまった。

今回のツアー、実はちょっと高級志向のブランドで人数も抑えてあるらしいのだが、それでも参加者は27人。
しかも平均年齢が異常に高い。40代後半〜70代ぐらいが8〜9割を占めている。
ある程度覚悟はしていたが、ここまでとは…添乗員が若かったのがせめてもの救いではある。

3日休めば9連休という休みの好配置。旅行会社も「お盆より問い合わせが多い」というだけあって、成田空港は空前の激混みである。
4年前インドに行ったときの9.11直後みたいな混みっぷりだ。両替所も長蛇の列ができていたので、竹の提案でエスカレーターを降りて「穴場」の京葉銀行で両替をすることに。

ロシアの通過はルーブル(表記はP)なのだが、成田ではルーブルへの両替はできない。
現地ではそれも可能だが、円からルーブルへの両替はすこぶるレートが悪いため、ロシアで使う分は日本国内でドルに変換していくのがセオリーらしい。

さて、時間が来ていよいよ飛行機へ。
今回の航空会社は悪名高い「アエロフロートロシア航空」。
コード「SU」はソビエトユニオンか?

曰く「機体のボロさを、空軍上がりの凄腕パイロットの技術でカバー」
曰く「シートは駅のベンチ並み」
曰く「機内に乗り切れなかった乗客はウィングの上に乗っている」

伝説が伝説を呼び、もはや何かの罰ゲームのような不評のアエロフロート。
ちなみに「アエロ」は英語で言うところのAirに相当する。

離陸前のモニターに映る機内放送が途中で突然ブチっと切れ、放送が最初からやり直しになったあたりでかなり不安を覚えつつ、何とか無事離陸。かくしてロシア旅行が始まった。

機内食はまぁ…こんなもんかな、という感じ。。
巻き寿司と、なにやら病院の臭いのする白身魚の刺身、あとはサラダ。料理はチキンを選択したらパスタみたいのが出てきた。

ところでなぜ機内食というのはどこもかしこも「肉の種類」で選択を迫られるのだろうか。
ビーフがビーフカレーだったら間違いなくビーフを選ぶし、フィッシュが鰻丼だったらフィッシュを選ぶだろう。
重要なのは素材ではなく調理法だと思うのだが。。

ところで「今どこ飛んでるかMAP」が出ない飛行機に乗ったのは初めてだ。


2.モスクワ

日本時間で22:30、現地時間で17:30。予定通り飛行機はモスクワのシェレメチェヴォ第2空港(長っ)へ到着した。
実際は「ちょっとしょぼいかな」という程度で、噂されているほど酷い飛行機でもなかった。機体もボーイング746だったかな。変な戦闘機みたいな名前の飛行機でもなかったし。

とはいえ、アエロフロートは無事に着陸すると拍手が起こるともっぱらの評判だ。
今回はかなりスムーズな着陸だったので特に何もなかったのだが。

荷物を取り出して、外へ移動。
空港内は普通に空調が効いていて全く気にならなかったのだが……


外寒い。。


何も考えておらず、残暑の残る日本から半袖で来てしまったのだが、無謀だったか。
何しろ、吐く息が白い。
さすが北の大地ロシア。気温は摂氏8度で、9月にして冬の気候だ

現地ガイドは身長180cmを誇る女性で、マリーナさん。
ホテルまでの40分ほどで、ロシアン基礎知識をたたき込んでくれた。

ところでロシア人の名前だが、真ん中に「〜ビッチ」と入るのは父親の名前らしい。
というのはトリビアでもやっていたが、これはスラヴ系の名前ではごく一般的。

例えばプーチン大統領の名前は「ウラジーミル」だが、父親の名前もウラジーミルらしい。
従って彼の本名は「ウラジーミル・ウラジーミロヴィッチ・プーチン」ということだ。

これがウクライナ系だと「〜コ」になる。エメリャーエンコ・ヒョードルとかがそうなのかな?

そんな説明を受けながらホテルに到着。
キエフ駅の側にある北欧系ホテル、ラディソンSASスラヴァンスカヤ
やけに立派な作りで、ブッシュやクリントンが泊まったらしい。

さすがにきれいなホテル


ちなみにキエフ駅と言ってもホテルがキエフにあるわけではなく、駅名は「どこに向かう路線か」で決まるんだそうだ。
従って、キエフ駅の列車に乗るとキエフ(ウクライナ)に向かっていく訳だ。
なお、ロシア第2の都市であるサンクトペテルブルグ行きの駅はレニングラード駅になる。レニングラードはサンクトペテルブルグの旧称。

ロビーにはいきなりマトリョーシカが売っていたりして、あぁロシアに来たんだなぁと思わせる。
まずは両替所でドルをルーブルに換えた。40ドルぐらいだったかな。ルーブルを最終的に円に戻すことはできないみたいなので、少しずつ換えてくれとのことである。

その後ツアーは解散し、晩飯へ。
実はこのツアー、初日は食事が付いていないので、議論の結果ホテルのレストランで飯を食うことにした。
たけしは「SUMOSAN(すもうさん)」という名の日本食屋に行くのを強く希望したが、ロシアに来ていきなり日本料理もなかろう。速攻却下。

とはいえロシア料理店は閉まっていたので、地中海料理?の店にはいることにした。
メニューはロシア語と英語の併記なのだが……

食べたのは以下の通り。

・スパゲッティボロネーゼ(大人の味?甘みは少なめ。おいしかった)
・シーザーサラダ(これは美味。チキン入り)
・ビーフステーキ(レアを希望したら拒否られたのでミディアム。しかし出てきたものは思いっきりウェルダン)
・ロシアンスパークリングワイン

これ、メニューはドル表記だと思っていたのだがユーロだったのか?
支払い時にドルを払ったら断られ、ありったけのルーブルを放出。
この国でカードを使うのは危険と「歩き方」にあったので、極力現金決済で行く方針なのだが、早くもピンチが訪れた。何とかぎりぎり払い切れたが…前途多難だ。

ところでこのホテル、水が高すぎる。
部屋に置いてVittelのボトルが有料で、日本円にして1000円以上
なんか日本酒みたいな金額だ。お前は海洋深層水かと。
レストランでも似たような金額だったので、全体的に口裏併せてボっているとしか思えん。

早くも初日からすっからかんになった状態で、就寝すること23時。
一見すると健康的っぽいが、日本時間だと午前4時だ。

TOPへ  第2章 モスクワのクレムリンへ